心を無にしてテニスに集中
テニスにおける心理的な面でテニス・プレイヤーがもっとも注目しなくてはならないのは、集中(コンセントレーション)についてだと思われます。
コーチが生徒に、「ボールをよく見て、精神を集中しなさい」というアドバイスをするのはあちこちでよく見受けられます。
しかし、わたしはこのようなアドバイスが適切であるとは思えません。
確かに簡潔なアドバイスですが、テニスという複雑なスポーツが、単にボールをよく見ることだけですべてうまくいくことはありえないのです。
逆に生徒にとって、集中=ボールを見ること、だけで終わってしまったのでは、集中することがプレッシャーにもなりかねません。
いいテニス・プレイヤーは、どんな状況のなかにあっても、抜群の集中力を発揮します。
しかし、そのときのプレイヤーは
「わたしは今、集中しなければならない。今、全身全霊で集中しているんだ」
・・・と考えながらプレイしているわけではありません。
テニスにおける集中というのは、そのように頭の中で考えることではないのです。
もし、プレイ中「自分は今、集中しているんだ」と意識している状況にあれば、それは真に集中している状態とはいえないのです。