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2010年07月 アーカイブ

心を無にしてテニスに集中 2

トップ・プレイヤーが最高の状態で試合を終えた直後に、


「自分がどのように闘い、試合中何が起こったのかよく覚えていない」


・・・とコメントすることがあります。


つまり彼らは、心を空にし、身体の動くままにプレイしているのです。


プレイに集中するということは、本人自身が集中していると感じない状態を表すと言えるでしょう。


つまりこれが、テニスにおける集中に他ならないのです。


本能的な動きが結果としてボールをよく見ることと連結しているのは間違いないといえるでしょう。


ただ問題なのは、ボールに集中することを意識し、心を空にすることができない場合です。


無意識的な行動によって初めて、リラックスした柔軟な動きは生まれます。


私はこのことについて、よくパイロットの心理状態を例に説明することにしています。


パイロットは、離着陸の際、じつに複雑な作業を一度に行なわなければいけません。


そしてその作業はミスが許されないので、大へんなプレッシャーを負うことになります。


ここでは当然、集中することが余儀なくされるわけですが、パネルに並んだ様々な計器を絶えず注視し操る彼らの行動は、決して意識的なものではないのです。


そしてこのような状況では、パイロットは一見、集中していないような目の動きになります。


あらゆる場面を想定し、どこに異常が起きてもただちに対処できなければならない彼らは、落着きを失っているようですが、それでも、高レベルで集中しているのです。

心を無にしてテニスに集中 3

テニス・プレイヤーもパイロットとまったく同じ。


あらゆる状況に備えなければ、決して、自分の思ったようなプレイはできません。


そのためにはボールに集中することであり、相手の動きに集中することであり、自分自身にも集中することが必要です。


大切なのは、これらのことすべてに全神経を集中させながらも、それを意識しないで行なうことなのです。


心を無にし初めて集中が生まれる。


このことを理解するのはかなりむずかしいでしょう。


しかし、コーチからの「ボールをよく見なさい」とのアドバイスをたんに受身の姿勢で聞くのはやめましょう。


その言葉をキー・ワードとして、本当の意味での集中力を高めるような努力をすることは、テニスにとっての集中には大切なことです。

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